2014年8月6日

巨大なコンベアと盛り土

京都府連政調委員会で岩手県遠野市、釜石市、宮城県気仙沼市を訪れました。
その中で、釜石から気仙沼まで、三陸鉄道南リアス線と、かつての大船渡線を代替するBRTバスで移動しましたが、至るところで行われていたのは、津波の被害を受けた沿岸地域の地盤をかさ上げする盛り土工事でした。

陸前高田では、巨大なコンベアが並び、12mに地盤をかさ上げする工事が進んでいました。
土の山が道の両側につくられていました。

震災から3年4か月。
復興を進めなければならないことや、次に津波が押し寄せたときに被害を出さないようにしなければならないということはもちろんです。
しかし、その巨大なコンベアと盛り土を見たときに、私は強い違和感をもちました。
本当にこれが復興につながっていくのか、次の災害にも安全だといえるのだろうかと思いました。

現地の新聞の報道などを見れば、被災した住民の間でもさまざまな意見があるようです。
それでも震災復興として、巨額の国費を投入し、かさ上げは着々と進められていきます。
どういう復興を進めていくのか、これはこれからどういうこの国のかたちをつくるのかということに、通じるように思います。
かさ上げ工事がまったく不必要だというつもりはありませんが、どういう復興を進めていくべきなのか、そのために国として何をやっていくのか、復興にかかる負担を国民でどう分かち合うのか、そういうことがちゃんと議論され、国民に伝えられていないのが現状です。

政治に携わるものとして、しっかり自分自身で考え、伝えていかなければならないという思いを強くした今回の現地視察でした。